対象ユーザー層
- Microsoft SQL Server 環境に習熟している、サーバー管理者、ネットワーク管理者、およびシステム管理者などの IT プロフェッショナル
- 既存の Parallels RAS 管理者
前提条件
- RAS Reporting Services を含む Parallels RAS ファームの運用経験
- Transact-SQL または Microsoft SQL Server Management Studio を使用したデータベースクエリの実行経験
注: 以下の手順を活用するには、RAS Reporting コンポーネントと共に Parallels RAS をインストールして構成する必要があります。
この記事では、各ユーザーによって使用されているアプリケーションと、アプリケーションが起動された回数を表示するレポートを作成します。
独自のレポートを作成するため、最初に Microsoft SQL Server レポートビルダーをダウンロードしてください。
注: 互換性の問題が発生するのを防ぐため、対応するバージョンの Microsoft SQL Server エディションを使用することをお勧めします。
レポートビルダーをインストールしてから、実行します。
新しい空のレポートを作成します。
レポートごとにデータソースが 1 つ必要です。データソースは、以下の 2 種類の方法のいずれかで構成できます(図解された手順書をダウンロードするには、以下のリンクをクリックしてください)。
データソースを構成した後に、データセットも作成する必要があります(SQL Query の例とその説明については、この記事の最後までスクロールしてください)
データセットを構成すると、実際のレポートの設定を開始できます。
データセット SQL ステートメントによって提供されるフィールドに従い、表に設定します。
実行してレポート出力を確認します。
[Remote Application Server Console] > [管理] > [レポート作成機能] > [追跡設定] をクリックします。
[カスタムレポート] を有効化して、.rdl レポートを保存するフォルダー名を指定します(またはデフォルト名のままにします)。
[詳細設定] で [OK] をクリックし、設定の変更を RAS コンソールに適用します。
完了したら、[更新] をクリックすると Custom Reports フォルダーが表示されます。
RAS レポートデータベーステーブル
テーブル | 説明 |
---|---|
ApplicationConnections | セッションで使用されたアプリケーションの名前と ID が格納されます。このテーブルは、セッション情報を格納する RDSessions テーブルにリンクされています。 |
ComponentsConnections | このテーブルは、PAC テーブル(PublishingAgentConnections)と組み合わせて使用されます。マシンは、接続されると、Publishing Agent に接続されます。このテーブルは、マシンを Publishing Agent にリンクします。 |
DBUpgradeHistory | データベースのすべてのアップグレードバージョンが格納されます。 |
Devices | ファームへの接続に使用されたデバイスの情報が格納されます。 |
Disconnections | すべての接続の非接続時間が格納されます。 |
Farms | ファーム情報が格納されます。 |
Gateways | このテーブルは、GatewayTypes テーブルにリンクされており、すべてのゲートウェイとそのタイプを示します。 |
GatewayTunnelledConnections | このテーブルは、Gateways テーブルにリンクされており、そのゲートウェイを経由している接続数を示します。 |
GatewayTypes | ゲートウェイタイプ(通常、転送、不明)が格納されます。 |
Groups | すべてのグループが格納されます。 |
Guests | 接続されているゲスト VM のレコードと、ゲスト VM が属する VDI が保持されます。このテーブルはクエリで使用されません。 |
HostTypes | VDIHost テーブルで使用されるすべてのホストタイプが格納されています。 |
IdleConnections | すべての接続のアイドル時間が格納されます。 |
Machines | ファームに接続されているすべてのサーバーの情報が保存されます。ターミナルサーバー(TS)、Publishing Agent(PA)、ゲートウェイ(GW)、リモート PC(RPC)、VDI ホスト(VDIH)、および VDI ゲスト (VDIG)などです。 |
MachineStateLogs | マシンが推移するさまざまな状態のレコードが保持されます。状態の完全な一覧については、MachineStates テーブルを確認してください。 |
MachineStates | MachineStateLogs テーブルで使用されるマシンのすべての状態が格納されています。 |
MachineType | Machines テーブルで使用されるマシンタイプが格納されています。 |
Members | このテーブルは、Groups テーブルおよび Users テーブルと組み合わせて使用されます。どのユーザーがどのグループに属しているかを確認できます。 |
MemoryHealth | 現在のサーバーのメモリ使用率についての情報がタイムスタンプ付きで保存されます。このテーブルにクエリを実行する方法については、クエリのセクションを参照してください。 |
Notifications | RAS コンソールに表示された通知が格納されます。 |
ProcessorHealth | 現在のサーバーのプロセッサー使用率についての情報がタイムスタンプ付きで保存されます。このテーブルにクエリを実行する方法については、クエリのセクションを参照してください。 |
Protocols | RDSessions テーブルで使用されるプロトコルが格納されています。 |
PublishingAgentConnections | このテーブルは、PA がアクティブだった期間をログに記録するために使用されます。PA が現在もアクティブなときは、Started フィールドと Ended フィールドの値は同じです。切断された状態を受信すると、エンジンによって Ended フィールドに新しいタイムスタンプが設定されます。 |
RDConnections | このテーブルは RDSessions テーブルとリンクしています。セッションは複数の状態を持つ可能性があります。他の 2 つの状態(非接続とアイドル)になるには、まず接続を確立する必要があります。そのため、この他の 2 つのテーブルは、これらの状態が RDConnections テーブルと関連していることを示します。 |
RDSessions | クライアントによって確立されたセッションと使用されたプロトコル(コンソールまたは RDP)、セッションタイプ(デスクトップ、公開済みアプリ、VDI アプリ)、セッションを作成したユーザー(すべてのユーザーがこのテーブルに事前に入力されています)、開始時刻と終了時刻の一覧が保存されます。 |
RemotePC | このテーブルはプレースホルダーです。現在、PK 列以外の列はありません。 |
SessionTypes | RDSessions テーブルのセッションタイプが格納されます。 |
Sites | このテーブルにはファームの各サイトが格納されます。 |
TerminalServers | このテーブルはプレースホルダーです。現在、PK 列以外の列はありません。 |
TimeZones | すべてのタイムゾーンが格納されています。 |
Users | ログインしたすべてのユーザーが格納されます。 |
VDIHost | VDI ホストとそのタイプのレコードが保持されます。このテーブルはクエリで使用されません。VDI ホストとそのタイプのレコードが保持されます。このテーブルはクエリで使用されません。 |
RAS Reporting のデータベーススキーマを参照してください。
どのテーブルがリンクされているかを明確にするには、テーブルごとに Navigation Properties を確認してください。
SQL Query の例:
SELECT
us.Username, ac.ApplicationName AS [Application Name], COUNT(ac.ApplicationName) AS [NumOf Times Used]
FROM dbo
.Users us INNER JOIN
dbo
.RDSessions rd ON us.SID = rd.User_fk INNER JOIN
dbo.ApplicationConnections ac ON ac.Session_fk = rd.Session_ID
GROUP BY us.Username, ac.ApplicationName
データベーススキーマと SQL クエリ自体を参照すると、次の内容が実行されていることを確認できます。
-
dbo.Users テーブルからユーザー名を選択し、エイリアス“us”をこのテーブルに与えます。
-
dbo.Users テーブルが dbo.ApplicationConnections にリンクされていないため、まず、dbo.Users の SID フィールドと dbo.RDSessions の User_fk フィールドの一致を使用することで、テーブル dbo.RDSessions を結合する必要があります。
-
dbo.ApplicationConnections とリンクされている dbo.RDSessions(エイリアス“rd”)を結合した後に、エイリアス“ac”で ApplicationConnections 自体も結合し、アプリケーション名とそのアプリケーションが起動された回数を選択することができます。
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