ネットワークロードバランサーへのアクセスに関するセクションは、Amazon Web Services(AWS)Elastic Load Balancers(ELB)などを利用した展開のシナリオを前提としています。これにより、ネットワークロードバランサー(NLB)が使用する、代替ホスト名とポート番号を構成することができます。この構成は TCP および HTTPS 通信を実行するホスト名とポートを分離するために必要です。AWS ロードバランサーでは、同一のポートでの 2 種類の特定プロトコルの使用をサポートしていないためです。
次のオプションを利用できます。
- 代替ホスト名を使用する: このオプションを選択して、代替ホスト名を指定します。代替ホスト名が有効になっている場合、プラットフォーム独自のすべての Parallels Client は、RAS ファームまたはサイトとの接続にこのホスト名を使用します。
- 代替ポートを使用する: このオプションを選択して、代替ポート番号を指定します。このポートを、RAS ファームまたはサイトの他のコンポーネントで使用することはできません。ポート番号をデフォルト値にリセットするには、[デフォルト] をクリックします。代替ポートが有効になっている場合、プラットフォーム独自のすべての Parallels Client は、RAS ファームまたはサイトとの接続にこのポートを使用します。HTML5 クライアントの RDP セッションは、引き続き標準 SSL ポート(443)で接続されることにご注意ください。
さらに、Parallels HTML5 Client で必要となる、HTTPS トラフィックを扱う AWS Application Load Balancer(ALB)では、通常自動的に生成される特定の Cookie のみがサポートされています。ロードバランサーがクライアントからリクエストを受信すると、まずターゲットに対するリクエストのルーティングが行われ、AWSALB という名前の Cookie が生成されます。これは、選択されたターゲットの情報をエンコードするために使用されます。その後ロードバランサーは、Cookie の暗号化を実行し、これをクライアントへの返信に含めます。スティッキーセッションが有効になっている場合、ロードバランサーはクライアントから受信する Cookie を使用して、同じターゲットへのルーティングを実行します。この場合、ロードバランサーは、ターゲットの登録に問題がなく、また正常であることを仮定した上で動作します。Parallels RAS は、デフォルトで _SessionId という名前の独自の ASP.NET Cookie を使用します。ただしこの場合、スティッキーセッション用に記述されている AWS Cookie を指定するよう Cookie をカスタマイズする必要があります。これは、[ウェブリクエスト] タブの [ウェブ Cookie] フィールドを使用して構成します。
Was this article helpful?
Tell us how we can improve it.