このガイドを正しく実行するには、Remote Desktop Server からリソースを公開する手順のいずれかを実行する必要があります。結果として、ターミナルサービスのある Windows 2003 か、RDS サービスを使用し、RDS CAL が利用可能な Windows 2008 以降が必要になります。
リモートデスクトップサービスの設定に関する詳細は、Microsoft TechNet を参照してください。
注: Parallels® Remote Application Server(RAS) v17.0 では、Window Server 2003 がサポートされなくなりました。こちらを参照してください。
Parallels RAS の基本機能の 1 つは、シームレスなアプリケーションをユーザーに個別に公開できることです。つまり、ユーザーには、ターミナルサービスのデスクトップ全体ではなく、アクセス権が与えられたアプリケーションのみが表示されます。
Parallels RAS Console から Parallels RAS を管理できます。このコンソールを使用して、アプリケーションまたはデスクトップの公開、ターミナルサーバーまたは VDI ホストのファームへの追加、Parallels RAS 構成のバックアップ、および他の構成変更を行います。
Parallels RAS Console のレイアウト
Parallels RAS Console は、次の各セクションで構成されています。
- このセクションにはカテゴリーが一覧表示されます。カテゴリーを選択すると、そのカテゴリーに関連する要素が右ペインに表示されます。
- このセクションは、[ファーム] カテゴリーと [公開] カテゴリーについてのみ利用可能です。ナビゲーションツリーでは、選択したカテゴリーに関連するオブジェクトを参照できます。
- このセクションには、ファーム内のサーバー、公開済みのアプリケーションのプロパティなど、選択したオブジェクトまたはカテゴリーのプロパティが表示されます。
- この情報バーには現在ログインしているサイトと、接続に使用しているユーザーアカウントが表示されます。中央には赤字で、“新しい設定を確定するには [適用] を押します”というメッセージが表示されます。このメッセージは、1 つ以上のオブジェクトまたはアイテムを変更したものの、変更内容を Parallels RAS で確定していない場合に表示されます。画面下部の [適用] ボタンをクリックすると変更内容が確定されます。現在保留中の変更がない場合、このメッセージは表示されません。
- 最新のコンソール通知は画面下部の情報バーに表示されます(新規の通知がある場合)。
簡単な RAS 環境のセットアップ
Parallels RAS 環境を設定するには、次の操作を実行します。
- Parallels RAS Console にログインします。
-
コンソールで、[開始] カテゴリーを選択します。このカテゴリーから 3 つのウィザードにアクセスして、RDSH サーバーの追加、アプリケーションの公開、これらのアプリケーションを使用するユーザーの招待など、重要なタスクを簡単に実行できます。
RD セッションホストを追加
RD セッションホストを追加するには、次の手順を実行します。
- [RD セッションホストを追加] 項目をクリックします。
- 最初のページで、リストからローカルサーバーを選択するか、ページ下部の検索ボックスにサーバーのホスト名/IP を入力して、プラス記号のアイコンをクリックします。
- [次へ] をクリックします。
- 次のページで、サーバーにファイアウォールを構成する必要があるかどうか、RDS ロール(およびその他のオプション)をインストールする必要があるかどうかを指定できます。デフォルト値を変更せず、[次へ] をクリックします。
- 次のページで、リモートデスクトップユーザーグループに追加するユーザー/グループを指定します。
- 設定を確認して、[次へ] をクリックします。
- [Terminal Server Agent をインストール] ダイアログボックスが開きます。サーバーに Terminal Server Agent がインストールされたら、[完了] をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
- [完了] をクリックして、ウィザードを閉じます。
RD セッションホストがサイトに追加されていることを確認するには、[ファーム] カテゴリー([開始] カテゴリーの下)をクリックして、ナビゲーションツリー(真ん中のペイン)で [RD セッションホスト] をクリックします。サーバーは、リストに追加されます。[エージェント] 列に、警告メッセージが表示されることがあります。警告メッセージが表示された場合は、サーバーを再起動します。”Agent のステータス”列に、”Agent OK” と表示されている場合、RD セッションホストは正常に機能しています。
アプリケーションの公開
RD セッションホストが使用できる状態になったら、RD セッションホストからユーザーに提供するアプリケーションを公開する必要があります。
アプリケーションを公開するには、次の操作を実行します。
-
[アプリケーションを公開] 項目をクリックします。
注: 利用できるサーバーがないというメッセージがメッセージボックスに表示される場合は、サーバーを RD セッションホストとしてサイトに追加したことを確認してから、サーバーを再起動してください。
- [アプリケーションを公開] ウィザードが開きます。
- 最初のページで、アプリケーションの公開元のサーバーを選択します。このチュートリアルのために、[個々のサーバー] オプションを選択してから、リストでローカルサーバーを選択します。
- [次へ] をクリックします。
-
次のページで、[Parallels] / [Parallels RAS] に移動し、[Parallels RAS Console] アプリケーション(または、公開するその他のアプリケーション)を選択します。
ウィザードの前のページで複数のサーバーを選択した場合、[すべての対象サーバーで使用できないアプリケーションを表示] オプションが有効になります。このオプションをオフにすると(デフォルトはオフ)、ディレクトリツリーには、選択したすべてのサーバーで利用できるアプリケーションが表示されます。このオプションをオンにすると、ディレクトリツリーには、一部のサーバーでのみ利用でき、他のサーバーでは利用できない可能性のあるアプリケーションも表示されます。
- [次へ] をクリックします。概要情報を確認して、[次へ] を再度クリックします。
- 準備が完了したら、[完了] をクリックします。
- アプリケーションが公開されたことを確認するには、[公開] カテゴリーを選択し、[公開済みのリソース] リスト(中央のペイン)に [Parallels RAS Console] アプリケーションが存在していることを確認します。
ユーザーの招待
Parallels RAS 環境は完全に操作可能な状態になりました。RD セッションホストと公開アプリケーションの準備が完了しました。あとは、Parallels Client ソフトウェアをデバイスにインストールするようユーザーを招待するだけです。これで、ユーザーは公開済みのアプリケーションを使用できるようになります。
ユーザーを招待するには、次の手順を実行します。
- [ユーザーを招待] アイテムをクリックします。[ユーザーを招待] ウィザードが開きます。
-
Parallels RAS インストール内をまだ何も構成していない場合、最初のウィザードページで、ユーザーに通知を送信するためのメールボックスを構成するように要求されます。
- 送信メールサーバーの名前と送信者のアドレスを入力します(自分のメールアドレスなど)。TLS/SSL プロトコルを使用するかどうか、および SMTP サーバーで認証を要求するかどうか(要求する場合は、ユーザー名とパスワードを入力する)を選択します。テストメールを送信して、送信メールサーバーの設定をテストすることもできます。
- [次へ] をクリックします。
-
ウィザードの次のページで、送信先のデバイスおよび接続オプションを指定します。
- 送信先デバイスのリストで、招待の送信先のデバイスのタイプを選択します。特定のタイプの各送信先デバイスに電子メールが送信されます。メールには、そのデバイスタイプで Parallels Client ソフトウェアをダウンロード、インストール、構成するための手順が含まれています。
- [パブリックゲートウェイ IP] フィールドで、Parallels RAS Secure Client Gateway のドメイン名または IP アドレスを指定します。リモートユーザーがシステムにアクセスできるように、これをパブリック IP アドレスとすることができます。[...] ボタンをクリックし、リストからゲートウェイを選択することができます。
- [接続モード] ドロップダウンリストで、Parallels RAS Secure Client Gateway 接続モードを選択します。SSL モードの場合は、ゲートウェイで SSL が構成されている必要があります。
- [次へ] をクリックします。
- 次のページで、メールの受信者を指定します。[...] ボタンをクリックし、ユーザーまたはグループを選択します。
- 下のペインに表示されている招待メールのテンプレートを確認します。必要に応じて、テンプレートを変更できます。テンプレートでは次の変数が使用されます。
- %RECIPIENT% - 受信者のユーザー名です。
- %SENDER% - 送信メールサーバーの設定を指定する際、このウィザードの最初の手順で指定した送信者のメールアドレスです。
- %INSTRUCTIONS% - Parallels Client を自動構成するためのスクリプトおよびそれを実行するリンクが含まれます。
- %MANUALINSTRUCTIONS% - Parallels Client を手動構成するための手順が含まれます。[プレビュー] ボタンをクリックして、メールのメッセージをプレビューします。
- [次へ] をクリックし、指定した設定を確認します。[次へ] を再度クリックすると、選択したユーザーに招待メールが送信されます。
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